土日は春の嵐ということで、地元の桜は儚く散った。幸いその前日の金曜日は、快晴の中、桜の写真を撮りながら近くの観光スポットを歩いた。そして、夜は１０日ほど前に急きょ決めたライブを行った。タイトルは　～友サンタと音楽仲間たち～　この四月いっぱいで高齢の親の介護に専念するために、ライブ居酒屋を閉める十年来の馴染みで、以前このブログでも取り上げた団塊の世代の夫婦の店でのライブである。 声を掛けた仲間たちは事情を知り、全員が参加を快くＯＫしてくれた。私より音楽のスキルは格段に上で、音楽をほぼ職業としている連中だ。好きな曲を当日持ってきて、そのときの客層に合わせ選曲を変える。団塊の世代が中心と思いきや、子連れも多く赤ちゃんを抱えた若い客達もいた。メンバーの１人が、急きょ２人の子供を連れたベーシストを誘い、その子たちがボーカルを務める曲もでた。子供が歌うと会場が和む、とても子供にはかなわない・・・　　　　

　さらに盛り上げようと楽しい曲を私が歌っているとき、赤ちゃんのひとりが、足元までハイハイで近寄って来た。なんて音楽の力は凄いのだろうと感動した場面にも遭遇した。そして、『涙そうそう』を歌っているとき、今度はその赤ちゃんの親と友人が私の傍に寄ってきた、「歌う？」と視線を投げかけると歌いだした。その後「弾く？」とギターを渡すと、ひとりは店のギターを借りてきてデュオで歌い出した。

　これが、私の望むライブ！　人生と一緒で何が起きるか判らない。でも音楽が好きという共通した魂があると、一緒に動き出すという『波動』が湧きおこる！　そしてそれがさらに大きくなり、しだいにさざ波と変わり、フェードアウト・・・　其々に帰る時間がきて、一人又ひとりと其々の生活に戻っていく・・・

　外を眺めると、もうほとんど花を散らした桜の木がみえる。３６年前、今は亡き親父に付き添われてきた京都。あの時も桜だったな・・・