引き算の介護とバリアアリー

 サキドリという毎週日曜の朝に放映されるテレビ番組がある。今朝は、あるデイサービスセンターを取り上げていた。そこでは、なんと数百のプログラム中から、利用者自身が個々でその日のスケジュールを組み立てていた。どこの施設にもあるようなことから、面白いものは『何もしない』とか『カジノ』もあった。驚くことに辛いリハビリに真剣に取り組むことにより、施設内だけで使えるおもちゃの紙幣を稼げる。それをカジノや料理教室や陶芸etcで使う。人間の欲望を刺激して、入所した頃は立ち上がれなかったり、手を使えなかったりしていた人が、夢中に自分の好きなプログラムに取り組んでいるうちに、いつの間にか立ち上がっていたり、手を動かせたりしているのである。

 

 それに、施設内はどこの屋内外にもあるような階段や家具などの障害物が当たり前の、バリアフリーならぬバリアアリーである。そして職員は極力、利用者の介助をせず見守るという『できない』ことからの引き算の介護に取り組みをして、個々に達成の喜びを味わってもらっていた。

 

 なんて斬新!!

本当の優しさとは、これだなと思った。何でも介助したり、行き過ぎた安全は一方通行の自己満足。職員と利用者が(子育てや社員教育等どんな人間関係にも当てはまる)共に尊敬し喜びあうこと、これが生かし合うということだな!

 

 グローバル化の時代とは言え、決して直ぐに成果を求めないこと、つまりゆっくり見守ることが大事!・・・

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