エイサー

 写真は版画・絵本作家の儀間比呂志(ぎまひろし)が描いた絵本である。

 

今日は旧暦7月15日で沖縄では盆のウークイ(おおくり)で、夜になれば家々の門の隅に線香を立て、ウチカビ(紙銭)を燃やして、先祖を送る。その後に各地域の青年団がエイサー(盆踊り)を舞いながら練り歩くのだ。とはいえ、私が十代を過ごした当時の那覇市では、その光景を観た記憶がない。当時盛んだったのは本島中部のコザ市(今の沖縄市)らしく、全島が盛んになったのは近年であると思う。(戦後、中部は特にアメリカ軍基地が多く、その弾圧に対抗するように、青年団がエイサーにエネルギーを注いだのではないだろうか・・・)

 

ウィキペィア等で調べると1603年に東北出身の袋中上人が王朝のあった首里に3年滞在して、浄土宗を布教したとある。その念仏歌に合わせた踊り(念仏踊?)が始まりで、芸能盛んな沖縄で形を変えていったようだ。本来、お盆は日本全国旧暦の7月の13日から15日に行われていたが、明治の初めに新暦が採用され、毎年変動するお盆の期間では経済活動などで何かと不便なので、8月13日から15日に統一されているようだ。

 

そんな中、沖縄では旧暦に未だにこだわっている。しかし、大宇宙や自然の動きに添い、季節を五感(六感)で感じるには旧暦が良いと思う。柳田国男や折口信夫などの民俗学者が昔の日本を調べるには沖縄を研究しているのだ。ここ数日、台風11号の接近で日本列島は混乱しているが、お盆休みで帰省する人々は墓参り、郷土料理や郷土芸能や自然に触れ、年寄りの話に心を寄り添うゆとりをもつと、生きるヒントが見つかるかも知れないな・・・

 

 

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