魂の叫び

 数日まえのこと。借りていた本を返しに、住んでいる街の文化センター内の図書館に行くと、隣の建物にあるホールに行列ができている。気になりセンター事務所前のチラシ(←左の)を観ると、新聞屋さんが前売り価格で観られる券をくれてた映画だった。

 

図書館に本を返しはしたが、どうしても映画のことが気になる。開演時間も丁度よいので、このところ「目の前に訪れた気になる事は掴んでみる!」を心掛けている私は、割引券はないが(涙)それでも封切り館より500円も安いので(嬉)「観て帰る」と妻に電話した。すると、映画通の妻は「その映画は観たあとに、かなり落ち込むらしいで」と脅したのだった(油汗)

 

座席に着き開演までチラシに目をやると、ステーブ・マックィーン監督作とある。あの、アクションスターのマックィーンが(むかし、主演の大脱走やパピョンetcを観た)撮ったのだという認識で映画は始まったのだった・・・

 

チラシの裏のストーリーには『1841年、ニューヨーク。家族と幸せな日々を送っていたバイオリン奏者ソロモンは、ある日突然誘拐され、奴隷にされる。彼を待ち受けていたのは、狂信的な思想を持つエップスら白人による目を疑うような差別、虐待、そして”人間の尊厳”を失った多数の奴隷たちだった。妻や子供たちと再び会うために彼が生き抜いた11年8ヶ月と26日間とは・・・』と書かれた真実に基づいた内容である。

 

奴隷たちが綿花を摘みながら、そして仲間が過酷な労働で死んだあとに、死体を穴の中に埋めながら唄うゴスペルは、聴く者の魂の奥に問いかけてくる・・・

 

翌日、天気が良ければ、京都円山公園音楽堂で行われる『カントリードリーム』という白人音楽のカントリーを聴きに出かけるはずだったのだが、陽気な気持ちが失せてしまって別の行動をとったのだった・・・

 

因みに、この映画のスティーブ・マックィーン監督は、あのアクションスターの生きた時代とは、どう考えてもかけ離れている。インターネットで調べたら、”恐れ知らずの映画作家”と称される、まだ四十代の同姓同名の黒人監督だった。

 

何と無知!!!

 

 

 

 

 

 

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