時を越えて

 親鸞展に行ってきた。

 

 平日はほぼフルタイムで働いている。

還暦も半ばを過ぎ、週末ともなると疲れがたまり、情けないことに土曜は体を休める日になってしまっている。それならば日曜日もゆっくり休めばいいものを、早朝の四時過ぎには目が覚め、毎朝のようにお好みのコーヒーを飲む。最近、新しく購入した優れ物のミルで手挽きしてドリップした。今まで以上に美味しく感じる。コーヒーは生豆、焙煎、曳き方、水、湧出器具、お湯の温度、抽出時間、季節、そして体調で味が変わる。ホントに難しい・・・

 

 

 その後、ほぼ毎週日曜の5時の習慣でNHKのEレれにチャンネルを合わせて「こころの時代」を観た。今日は宮沢賢治を取り上げていて、今後6回のシリーズになるという。氏の根底には仏教が根付いていたらしいことが作品に現れているということなので、このシリーズを通して何か人生のヒントを学んでみようと思えた。

 

そんな今朝の切っ掛けもあり、予てから興味を持っていた生誕850年を記念して国立博物館博物館で開催されている「親鸞展」に行ってきた。通勤沿線の京阪電車の七条で下車して10分も東山の方角に向かって歩くと開場の5分前に到着した。余りにも来場者が並んでいたら回避しようと思っていたが、早朝ということもあってか楽に入場できた。ここは、46年前に京都に進学したときに父と訪れたのが最初で、その後は2度ほど訪れたと記憶しているが、時代の流れかメインの展示場になってる新館ができているとは知らなかった。(いま旧館は耐震工事をしているらしい)それでも歴史のある旧館のモダンな姿を眺めていると数々の思い出が蘇ってくる気がした...

 

 

 

 

 親鸞に興味を持ったことは以前にも何度か触れているので、ここでは特に書くこともないだろう...

なので、このごろ思うことを取り上げてみる。宗教や芸能、芸術も産業、科学、教育その他も多くの人が関わるようになり発展して組織が大きくなると派閥になる。創始者が伝えたことが時代とともに多くの流れに分かれていき、そして何が正しい教えなのか判らなくなっていく...

でも、それは当然なのだ。人は、たとえ「これが正しい!」と尊敬する親や先生、師匠に教え込まれたことでも、自分自身で疑ってみて検証し、考え、発見、発明したり、悟りを開こうとする生き物なのだから...

 

「伝統を守りながらも自ら考え行動し、新たな表現として形にする」これが時を超えて何かを繋いでいく為には大切なことなのだろうと、何故か親鸞展で感じた...

 

 

 

 

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